ネタバレ感想注意。
観てない人は今すぐ帰らないとやばいよ…おかしいよ!!
なんだこのパーティは…おかしいよ…!!
今作の最大の見どころはやはり、
工藤・市川・田代・珠緒師匠・赤い女の最強パーティ結成シーン。
赤い女が何故か実害を加えてこない、鬼村の師匠ヘルプの伏線などから「まさかな…」と思えばそのまさか。
珠緒師匠も赤い女も各々の目的の為に加入する関係性が良い。
その結成シーンの直前で成す術もなく敗走となった、
強キャラ感溢れる真のボス・別世界の工藤へのリベンジに挑むに相応しく、
工藤への「なんだかんだでそっちの一線は超えないはずだ…」といった信頼を翻す、別世界の工藤によるドブカスチンカス以下の悪行から放たれる、絶望へ立ち向かうパーティとしてのワクワク感は過去作の中でもトップクラス。
所々で工藤が隣に並ぶ赤い女に怯えているのが笑えた。
廃墟潜入直後(2周目)で赤い女と顔合わせした過去工藤が、ちゃんと怯えていたのも念入りな設定に基づいた演技で良い。
別世界の工藤にゾッとする
まさかの展開。
過去作とまた異なる世界線らしいが、今作の工藤は褒められる点を持ち合わせていないパワハラ・セクハラ野郎と化していて、
シリーズファンからすると「コワすぎ世界線の工藤(の暴力性)をまた観たい!!」の心理を逆手に取られた気分だった。
セクハラ・パワハラ・暴力が(表面上)淘汰された時代へ沿うようにアップデートされた令和版コワすぎ。
決して説教臭くない現代的なシーンの数々。
コワすぎの香りを残した、市川が工藤を圧倒するシーンの数々も笑える。
それでもどこか窮屈で、あの頃の工藤がバットを手に取り大暴れして欲しい気持ちが沸き上がる。
今作の工藤が現代に感じる窮屈さと、シリーズファンの抱える偶像的な工藤への想いが重なる瞬間でもある。
その願いの結果が、工藤に眠る無意識の暴力性が具現化し、暴力性の行き着く先でもある別世界の工藤の誕生であり、正体が明かされるシーンが絶望感に溢れ、ゾッとした。
赤い女が集合的無意識で生み出された怪異ではないか?と序盤で語られたが、
真に集合的無意識で生み出された怪異は別世界の工藤かもしれない。
過激炎上系TikTokerの3人の過去が明かされるシーンも「やったれ工藤!」の精神性で観ているとウオッ…となる。
炎上系TikTokerの設定とその性質、祭壇を壊すシーンでハルカが度々口にする「めちゃくちゃにしてよ」という破滅願望、工藤の暴力性への願い…
作品の端々で共通する、窮屈で腐った世の中へ風穴を開けて欲しい…のような無意識へのアンサーが、
時代に取り残された工藤というキャラクターとそれを囃し立てる私たちへの救いが、
別世界の工藤との最終決戦シーンかもしれない。
そこまで考えなくていい
アツくなりすぎた。
作品とメッセージ性に現代が抱える膿と人の業を諸々を考えると無限に語れるが、これ以上はライン越えだろうし当事者以外がアレコレ語って良い領域でもない。
「戦慄怪奇ワールド コワすぎ!」はそのような気持ちで観なくて良いだろうし、そんな感想に至らなくて良い。
社会派ワールドではなく戦慄怪奇ワールド。
珠緒師匠可愛すぎた。
過去を乗り越えてハッピー………ハッピーエンドを迎えたのが良かった。
ハルカとコトコが結ばれて良かった。
みんなで歌おう踊ろうコワすぎ音頭。
そんな感じです。
映画観る前に付近のイイ感じの服屋開拓した。
親切にしていただいた店員さんから「何の映画観るんですか?」と聞かれ、ちょっとだけ回答に迷った。
そんな感じです。