暁月のフィナーレをクリアしてから

 

 

暁月のフィナーレ、力強い作品でした。

内容についてはべた褒め。船出から「FIN」まで、文句なく良かった。

余すことなく綺麗に拾い上げ、盛り上げるべきところで盛り上がり、ひねくれずフィナーレに相応しい物語の王道〆、120点。

クリアしてから半年経っても「もしかして…アレとソレは…ってこと!?」みたいなオタク的考察と閃きがあるのはテーマに忠実かつ設定の拾い上げが巧みな作品なんだなあと。

 

そんな感じなので、ここでは内容よりも暁月を終えて感じたことを。

内容メインだと…ボリュームが…

 

 

生きるのつらくてワロタ

モグステ特別編でも語られていたが、殆どの人がインターネットといった巨大なコミュニティに接続している今の世の中で、毎日のように可視化された悪意を目にする。

 

インターネットに限らず、国内外の老若男女と触れ合った中でも、悪意を持った人は数えきれないほど居た。

自分の利益のために他者を陥れる人。他者の幸せが許せない人。暴力に走る人。

私自身、顔を知っている相手から殺害予告をされたこともあれば、対面で暴力を振るわれたことも、悪意から窮地に立たされたこと、私の命に関わる行動をされたことがある。

 

彼らの背景は生まれ育った環境、心の性質、他の悪意に負けて…と様々で、中には純粋に悪意を他人にぶつけるのが楽しい、趣味であるといった人も居た。その分かり合えなさゼノスかよ。

▲89ID後のアモンの吐露は痛い程わかる。

 

そんな分かり合えない悪意と日々直面する中で、悲しい出来事が幸せを上回る世の中で、「生きる意味とは」を漠然に想っていた。

 

幸せの絶頂で亡くなった友人や、苦しみから自死を選んだ友人、弱さから人生を壊された・壊してしまった知り合いを思うと、自身の人生とこれからに照らし合わせて、希死念慮に取りつかれることもあった。

自死を選ぶ程ではないが、コロナ禍による他者との分断は心地が良いと思えた。

 

ここまで都合の良いことばかり書いているが、間違いなく私も誰かを傷つけて生きている。

 

傷つけて、傷つけられて、この先も悲しい出来事が待ち受けている世の中で、無理に人と関わって生きる意味ってなんだろうね。

 

 

 

 

ない

暁月は「生きる意味・答えとは」といったテーマに対して明確なアンサーを用意していない。

生きる意味・答えに対する一つのアンサーはない。様々な形の歓びを拾い集めては失う。それを繰り返してただ生きていく。

メーティオン : たったひとつの答えなんて、本当になかったんだわ……。
        命の意味も……生きる理由も……。
メーティオン : いろんな形の歓びを拾い集めては、失って……
        また見つけながら生きて、生きて、生きていく……。
メーティオン : 死が、あなたの優しい隣人になる、そのときまで。

答えがない。それはたまらなく心地が良い。

人生の果てで私は私だけの答えを見つけるのかもしれない。

それまでは、この悪意と幸せが両立する世の中で、喜びを拾い集める、そして失う。それで良い。

ただ生きていく。それで良いんだと。

 

 

難しいことばかり考えていたけれど、目の前に居る相手の「ありがとう」の言葉が嬉しかったから生きている。何かを成し遂げて嬉しかったから生きている。

 

それが失われるほどの悲しさ、辛さ、悪意に出会ったけれど、それでもまた小さな幸せを拾い集めて生きている。

 

 

光の戦士のように人を繋げ、世界を繋ぐような大それた事はできない。

ゼノスのような強さを持たないから真にやりたい生き方もできない。

だから一つの答えに固執せず、折り合いをつけて、一喜一憂して、川を流れる水のように形を変えながら生きよう。

 

アルフィノたちが言っていたように、暁の面々が大なり小なり一歩を踏み出したように、今日は何をするかに胸を躍らせよう。

人生は、冒険はこれからも続いていく。

長く 長く続く道
あなたはそこを 旅し続けている
ひとつひとつの冒険は 歩みを進めるほどに
過去になっていくだろう
そこで出会った人々の 声を 顔を
思い出せなくなる日が来たとして──
そんなときは これだけ 思い出してほしい
『どんなに遠くなろうとも
すべての冒険は 今日のあなたに続いている』
どれほどの苦難と 耐えがたい苦しみが襲ってこようとも
いつか覚えた喜びが 流した涙が 受けた祈りが
決してあなたを 独りにはしないだろう
──この記憶の最後に 私はそう願っている

 

そんな話をゲーム内外の体験と共に丁寧に描いてぶつけられて、心に残らないわけがない。

 

 

 

 

おわりに

素晴らしいゲーム体験を提供してくれたファイナルファンタジー14の開発運営チームにありがとうを。生涯の一本になりました。

父との向き合い方を変えてくれて、他者理解の姿勢を教えてくれたマイディーさんたちに感謝しています。

怖がってサスタシャに行けなかった自分を誘ってくれたフレンドたちにも感謝しかないです。

 

 

…ここまで書いて読み返してちょっと恥ずかしいわ!!

今日もがんばろう!!