筋トレ
筋トレをやっています。
食事管理、本腰入れたトレーニングを始めてから半年ほど経ちました。
始めた理由は健康の為ともう一つ、「ヤバい中年になりたくない」想いがデカすぎた為です。
20代後半に突入し、食への関心の高まりと、老いによる顔面の変化を感じた今日この頃。リモートワーク全盛期の今。ろくに運動もしない生活を続けていればポッコリお腹のヤバい中年が出来上がるのが目に見えている。
そりゃやるしかない。筋トレ。
なんだったら私は典型的な和の顔をした男で、中年と呼ばれる年齢になった時に、身体だけでも仕上げておかないとモンスターが出来上がってしまう。
そりゃやるしかない。筋トレ。
ムーンライトメソッド
筋トレのおかげでウェイトは増えたし目に見えて身体が引き締まってきたな、って感じです。嬉しい。
話が変わって、私の好きな映画の一つに「ムーンライト」がありまして。
作品の中でガリガリだった主人公が、青年になるにつれてムキムキになるんですよ。筋トレシーンも描かれていて。
この体格の変化は主人公の内面の弱さ・社会的立場の弱さを、外見の”強さ”でカバーしている表現で。
これ、痛いほどわかる。筋トレの最中は嫌なことを忘れられるし、結果得られた筋肉もとい力は弱い心を包み隠してくれる。
究極の話、一番の心の安寧って暴力だと思っていて。最低な話ですよ。暴力は許されません。それでも対人関係で生じる心へのダメージをケアしてくれるのは「俺はこいつよりも強い」が究極なんですよね。原始の感情。
▲作中ではアメリカで黒人で同性愛者であることの立場的な弱さを(インタビューより)、社会的な「男らしさ」によってカバーしている。
ヤンキー
筋肉で「俺はこいつよりも強い」と思えるなら、それは「こいつには敵わない」と思わせられること。
これがトラブル回避に大いに役立つ反面、中々にマズい脳汁を出してしまう。
相手に”上”だと思われるってのは気持ちが良い。これがダメ。よくない成功体験になってる。その勘違いは度が過ぎるとイキりとなって知らずのうちに孤立してしまう。
これってヤンキーのそれと似ていて。
ヤンキーってとにかく厳つさ重視で、いつの時代も近寄りがたさがステータスになってる。近寄りがたいその風貌は他人を避け”させる”。避けさせた相手より自分は上だと、勘違いの成功体験で脳汁が溢れてしまう。
筋肉もヤンキースタイルも、取り扱い注意な力。
この辺りは何か誇れるものがあれば頼る必要がないのかなーなんて。
リトルマフィア梶田さん
ここまで突拍子もない話続きなんですが、私がこの話に思い至った経緯は後者の方にあって。筋肉より先にヤンキースタイルを知ってしまった。
というのも、
・髪に関するストレスに耐えられず坊主に
・洋服の好みがスーツ、スポーツジャージ、その他ダボパン等の着衣しやすいもの
・仕事柄と趣味で眼痛が酷く、ブラウンのカラーレンズを仕込んだメガネを着用
で自分を守る為のアレコレで、見事にヤカラが出来上がってしまった。
見た目が”リトル”マフィア梶田さん。
それで街を歩いていたり、飯屋に居ると面倒事起こしそうなお兄さんが自分を見るなりスッと黙ったり道を譲ったりしてくれる。
イキりもいいとこなんですが、物凄く楽だし気分が良くなってしまう。ただ筋トレしてる今でも喧嘩になったなら、私が十中八九負けます。九割九分九厘。
これよくないなーと思う反面、上記を変える、自分が折れて「ふつう」に歩み寄ろうとするのは逆に心を痛める。難しいです。
なので、今はとにかく人に優しくあろうと。
自分を守る為の外見を譲ってしまえば心が分かたれてしまう。
それなら内面は必ず、”外見に見合わない”人でありたい。
まとめ
以上、壮大な前振りからの自分語りでした。
心優しいシックスパックのモンスターになりたい。
嘘です。ふつうの人間になりた~い。
ちなみにムーンライトは差別に関するあれこれの評価抜きでも素晴らしい恋愛映画なので、ぜひ。
書こうと思ったけれど挟むに困った話。
・私の学生時代は男らしさがない男はスクールカーストの最下位だった。今はそうでもないのかな。面白がるものでもないですが、村社会である学校でバリュアブルとされる個人の移り変わりを調べた何かがあれば読んでみたい。
・若い頃は唯一無二の何かになりたがって、年を取るとふつうに憧れる。侘しいね。